第11回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
東北支部学術集会
ホリスティックなアプローチに基づく呼吸ケア・リハビリテーション
ごあいさつ
ホリスティックなアプローチに基づく呼吸ケア・リハビリテーションは、患者の健康を病状だけでなく、生活全般に焦点を当て、複数の次元で捉えることを旨としています。これにより、呼吸器疾患による病状の治療だけでなく、患者中心の治療戦略が強調され、個々に合わせたアプローチの提供が可能となり、より包括的な治療が実現します。
呼吸ケアと呼吸リハビリテーションにおいては、単一の側面だけでなく、患者様の総合的な状態を考慮したアプローチが求められています。治療やケアがより有効かつ持続可能になることは、患者の日常生活を充実させ、生活の質が向上する一助となります。異なる専門性を有する医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、研究者、産業界の関係者などが連携し、知識とスキルを共有することで、新たな視点やアプローチが生まれると確信しています。これにより、研究や治療法、そしてリハビリテーション医療の向上に寄与し、患者様への最適なケアの提供を目指すことができます。
患者の健康と生活の質向上に向けたホリスティックなアプローチは、患者の身体的、心理的、社会的、環境的な側面を包括的に考慮するアプローチです。呼吸ケア・リハビリテーションにおいては、症状だけでなく、患者の生活全般に影響を与える要因を考慮することが求められます。このような包括的なアプローチにより、患者が長期的な健康の維持と管理に繋がり、患者が自分自身の健康を管理することで予防にも貢献でき、健康の最適化や健康寿命延伸が達成できると考えています。
本学術集会が、呼吸ケア・リハビリテーションの進歩と協力を推進し、未来の方向性を共に築くためのプラットフォームになることを心より期待しています。皆様の専門知識とご協力を得て、よりホリスティックで包括的な医療サービスを提供する一翼を担えるよう、準備を整えて福島でお待ちしております。多くの皆様の参加をお待ちしております。
第11回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会東北支部学術集会
学術集会長 高橋 仁美